※注記:あしたでんきは2022年6月30日を以て電力の供給を終了しました。
当記事もそのうち削除する予定ですが、それまでは当時の雰囲気をお楽しみ下さい。
記事内のリンクやバナーも無効となっています。
電力自由化が一般家庭に解放されてはや2年。
皆様もう乗り換えは済んでいますか?
我が家は約1年分の電力検針票を貯めておいてさんざん悩んだ挙げ句「あしたでんき」に乗り換えることにしました。
Contents
聞き慣れない電力会社「あしたでんき」について
「あしたでんき」の基本情報
運営会社:TRENDE株式会社
所在地:東京都千代田区東神田1-16-7 東神田プラザビル2F
設立:2017年8月
資本金:411,062,350円
主要株主:東京電力ベンチャーズ株式会社、昭和シェル石油、
Jumeirah Energy International Capital Holding
※あしたでんきHPより
「あしたでんき」という会社はあまり聞き慣れないかもしれません。
参入時期が2018年の3月ですので電力小売会社としては後発の部類です。
CMやってる会社とか大きいところのほうが安心じゃない?
実は「あしたでんき」のバックボーンはしっかりしており、東京電力ホールディングスのグループ会社です。
正確には東京電力ベンチャーズ㈱の子会社で、昭和シェルなども株主に名を連ねています。
最後の横文字の会社は、UAEの電力・水道公社である「Dubai Electricity and Water Authority」という会社の100%子会社と説明されています。
電力会社の大元である東京電力の子会社ということであれば、会社の存続自体について心配する必要はないと思います。
基本料金0円! 「あしたでんき」の料金体系
あしたでんきの特徴は
- 一律料金
- 基本料金0円
の2つです。
例えば東京電力の料金体系(従量電灯B)は契約ごとに基本料金があり、その上使用料が増えると単価が上がるという仕組みになっています。
一方の「あしたでんき」は、使用量にかかわらず1kwhあたり25.5円というシンプルな料金体系です(東京電力エリアの場合)。
あしたでんき | 東京電力 | |
0~120kwh | 25.5円/kwh | 19.52円/kwh |
120~300kwh | 26.00円/kwh | |
300kwh~ | 30.02円/kwh |
そして標準プランであれば基本料金が0円というのが従来の電力会社に対しての強みとなっています。
※あしたでんきにはたっぷりプランというのもあり、こちらの基本料金は3,000円です。
しかし、たっぷりプランでお得になるのは月700kwh以上の電力を使う家庭で、ハードルがかなり高いためこの記事ではほぼスルーします。
あしたでんき | 東京電力 | |
10A | 0円 | 280.8円 |
15A | 421.2円 | |
20A | 561.6円 | |
30A | 842.4円 | |
40A | 1,123.2円 | |
50A | 1,404.0円 | |
60A | 1,684.8円 |
契約アンペア数にもよりますが、大体300kwh程度使う家庭であれば月々の電気代が安くなります。
ちょっとExcelで料金の目安を計算してみましたのでその結果を貼ってみます。

青い部分があしたでんきに乗り換えると安くなる契約内容です。
計算式は多分合っているとは思いますが間違えていたらご指摘下さい。
尚、燃料費調整と再生エネルギー賦課金については各電力会社の条件は一緒ですので考慮していません。
ちなみに我が家の使用量で試算したところ、月額1,300円強、年間で約16,000円ほど安くなりました。
ちなみに使用量は春秋で350~450kwh、夏冬は500~600kwhくらいです。
あしたでんきのホームページで試算できますのでぜひやってみてください。
あしたでんきの契約について
契約期間は1年だが途中解約のペナルティはない。
基本的には1年契約の自動更新です。
特に解約の意志がなければ自動的に契約は1年間延長されます。
しかし、解約時には特に解約金などは発生しないため、合わないと思えばいつでも解約が可能です。
新電力会社の中には携帯電話の契約のように○年縛りという呪いが設定されているところもあります。
インフラで勝手に一定期間縛られてしまうと生活の敏捷性が失われ、あとから色々不都合が出てくる可能性が高いと個人的には考えます。
そういった点でいつでも解約できるあしたでんきは安心と言えるでしょう。

サービス併用で割引とかはあるの?
他業種から参入した新電力会社とは異なり、他のサービスをセットで利用することで優遇されるといったことはありません。
電力会社系の新電力だけに、単純に電気だけで勝負していると考えて差し支えありません。
その他契約時の注意事項
どこの新電力に乗り換えてもそうですが、申し込んでから実際に切り替わるまではタイムラグがあります。
我が家では1月下旬に申し込んで、切り替えが3月初旬ということでしたので、場所や時期などによって差があるとは思いますが概ね1ヶ月半くらいのラグが生まれるようです。
その間は電気が来ないというわけではありません。
切り替えまでは普通に旧会社の契約が続きます。
「あしたでんき」の契約ができない人もいる。
電気代が安くなるパターンが多いあしたでんきですが、残念ながらすべての人が契約できるわけではなく、一部契約が不可能な人も存在しますのでそちらについて書いていきます。
北海道・北陸・四国・沖縄・離島住まいの方。
あしたでんきは、現段階では北海道電力・北陸電力・四国電力・沖縄電力の受電地域をカバーしていません。
今後対象地域を増やす予定とのことですが、以上の地域にお住まいの方は別の電力会社を選択する他ありません。
このうち、北海道電力、北陸電力、四国電力のエリアであれば、似たような契約形態の「Looopでんき」と契約が可能です。
Looopでんきの電気料金は、
- 北海道 29円/kwh
- 北陸 21円/kwh
- 四国 24円/kwh
となっています。
※Looopでんきがあした電気に似ているというよりは、「あしたでんきの方がLooop電気を強烈に意識している」と言ったほうが正確かもしれません。
実際に競合するエリアでは、後発のあしたでんきがLooopでんきより0.5円/kwh安く料金設定を行っています。
Looop電気の申込みはこちらから可能です。
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マンションで一括受電している方。
マンションなどにお住まいの場合、入居者個人ではなくマンション単位での契約をして単価を下げていることがあります。
その場合は入居者が個別に電力会社を乗り換えることはできません。
ご自身がそれに当てはまるかどうかを確認するためには、検針票の契約者名義を確認してください。
契約者がご自身となっていれば乗り換えは可能です。
マンション名義や他の人の名義になっている場合は全ての新電力への乗り換えができませんのでご注意くださいね。
クレジットカードを持っていない方。
東京電力のグループ会社ではありますが、銀行口座振替などのサービスはなく、全てクレジットカードでの支払いとなっています。
クレジットカードを持っていない、または使いたくない、という方は残念ながら口座振替を行っている電力会社で契約するしかありません。
「あしたでんき」に乗り換えて得する人損する人。
すべての人が安くなればそれに越したことはありませんが、
「実際に契約したら高くなった」
「乗り換えなきゃよかった」
という人もいないわけではありません。
乗り換えるべき人とそうでない人についてまとめてみましたので、乗り換えを考えている方は参考にしてみてください。
乗り換えると得する人、向いている人。
概ね月に300kwh以上の電力を使用している人はお得。
あまり電気を使わない5・6月や10・11月に大体300kwhほど使うご家庭であれば損することはありません。
東京電力管内の場合、金額にすると大体月額8,000円くらいから節約効果が出てくる計算です。
もし検針票をお持ちであればあしたでんきのホームページからシミュレーションをやってみてください。具体的にどれくらい安くなるか算出してくれますよ。
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他サービスとのセット割引に興味のない人向け。
先に述べましたが、あしたでんきは他の何らかのサービスとの提携やセットの優遇などは一切なく、その分電気代だけを安くするという方針で運営しています。
他のサービスとの兼ね合いを考えるのが面倒という方や、他のインフラと一緒に囲い込まれるのを良しとしない方は、電気だけで勝負しているあしたでんきに向いていると言っていいでしょう。
私はセット割引の名の下にゴリゴリ囲い込まれるのは嫌なので、あしたでんきの潔いスタンスは好印象です。
「1つの会社で全部やるほうが楽でいいや」
という人はセット割引やってるところの方がいいかも。
あしたでんきに向いていない人、逆に損する人。
契約アンペアが10~20Aで電気をそれほど使わない人は
乗り換えると高くつく。
従来の電力会社には基本料金があるとはいえ、契約アンペアが低い場合の基本料金はそれほど高くありません。
例えば東京電力だと10Aの基本料金は約280円です。
東京電力・従量電灯Bの契約だと、120kwhまでの第1段階料金はあしたでんきよりも約6円安くなっています。
そのため10A契約で120kwhくらいの使用量であれば逆に月額で800円ほど高くついてしまいます。
一人暮らしで日中外出していることが多い方などは東京電力のほうが安く上がる場合も多いので、やはりシミュレーションで確認しておいたほうがいいでしょう。
また、「電力使用量が少ないのに電気代が高い!」と嘆いている方は、契約アンペアを下げることで乗り換えよりも節約効果が出るケースもありますので選択肢に入れておいてくださいね。
電気のトラブルがよく起こる人、不安な人には不向き。
我が家では今まで電力会社の人を呼ばないと解決しないようなトラブルは起こったことはありませんが、中にはこういった人はいるかも知れません。
あしたでんきにはトラブルに関するサポートはなく、有償で東京電力のスタッフを呼ぶことになります。
我が家では電力会社の人をを呼んで修理してもらうような大掛かりなトラブルはありませんでしたが、大きいトラブルを経験した方や不安な方はサポート付きの電力会社を選んだほうがいいかもしれません。
電気以外のセット割引などを重視する方には不向き。
例えばENEOSでんきではガソリンの値引があったり、東京ガスであればセット契約での割引があります。
このように、「電気と何か合わせてよりお得に」というのを求める方は、電気一本で勝負しているあしたでんきには不向きと言えるでしょう。
我が家は一つの会社に複数のインフラで囲い込まれるのを良しとしないので、電気は電気で安いほうがありがたいですが、この辺は個々人での好みの問題だと思いますのでご自身のスタイルに合ったものを選択するといいでしょう。
「あしたでんき」への乗り換えるには?
あしたでんきへの乗り換えはネットから申し込むだけ。
あしたでんきへの乗り換えは非常に簡単です。
- インターネットのみで手続は完結します。
- 旧電力会社への連絡は必要ありません。
- 賃貸の場合も大家さんへの連絡は必要ありません。
- メーターの取替も原則勝手にやってくれます。
メーターの取替に関しては、メーター自体がオートロックの建物の中にあったりする場合など一部の環境下では立ち会いが必要になる場合がありますが、基本的には立ち会いなどは不要です。
WEBでの手続が完了して数日後には、立会が必要かどうかの連絡が業者から入ります。
我が家の場合は、「立会は不要です」といった旨の手紙がポストに投函されていました。
あしたでんきへの実際の乗り換え手順。
まずはお手元に、
- 旧電力会社の検針票
- 支払いに使うクレジットカード
をご用意ください。
大多数の人は東京電力などの一般電気事業者の検針票をお持ちかと思います。
とりあえず1枚あれば必要な情報は得られますのでご安心を。
地点番号22桁など絶対暗記していない情報なども必要になりますので、検針票がない方は次の検針票が来るのを待つのも手です。

↑こんな紙です。
ご自身の検針票を用意したら下記のリンクから、あしたでんきのHPに飛びます。
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あしたでんきのトップページに飛びますので右端にある申込みリンクをクリックします。
下にスクロールすると同じリンクボタンがありますのでそちらでもOKです。

跳んだ先ではエリアと利用状況の選択画面になります。
まずはご利用のエリアを選択します。
選択できるのは、
- 東北電力
- 東京電力
- 中部電力
- 関西電力
- 中国電力
- 九州電力
の給電エリアのみです。
先にも触れましたが、それ以外の地域の方は残念ながらあしたでんきのサービスエリア外ですので契約はできません。
エリアを選ぶと次はご利用状況です。
まずは現在契約中の電力会社を選択します。
ほとんどの方は東京電力などの大手事業者だと思いますが、検針票に記載のある会社名を選択しておけば問題ありません。
次に現在の契約プランを選択します。
こちらは検針票の上図3番付近に記載がありますので、それに合わせて選択すればOKです。
選択肢にない場合は「該当なし」を選択します。
全て選択したら「次へ」のボタンをクリックしましょう。

次に進むと、
- 重要事項説明書
- 料金定義書
- 個人情報の扱い
について同意を求められますので、読んでから「同意する」にチェックを入れます。
全部で3箇所です。

同意にチェックを入れたら、下にスクロールして契約プランを選択します。
月に700kwh以上使うのが確定している方はたっぷりプランの方が安くなりますが、そうでない方は標準プランのほうが安くなります。
ご自身の利用状況に合ったほうを選択してください。
迷ったら標準プランでいいと思います。
チェックと選択が完了したら「次へ進む」をクリックします。

次はアカウント情報の登録です。
メールアドレスとパスワードを設定します。
あしたでんきは東京電力などと違い、検針票の発行は行っていません。
そのため、あしたでんきのHPにアクセスして利用状況をチェックすることになるのですが、パスワードを忘れると再設定の手続など非常に面倒です。
パスワードは忘れないようご注意ください。

次に進むと、登録したメールアドレスに申込確認メールが届きます。
メールが来ない場合は、
- メールアドレスが間違っている
- 迷惑メールフォルダに振り分けられている
- ドメイン受信設定の関係で受信拒否している
などの可能性がありますのでお使いのメールソフトで確認してみてください。
メールが無事届いたら、記載のリンクから飛んで申込みを続けます。
ここからお手元の検針票を元に入力をしていきます。

↑もう1回貼っておきます。

入力内容は、
- 地点番号 → 上図1番
- お客様番号 → 上図14番
- 氏名(漢字・カナ)
- 住所
- 現在の契約容量 → 上図3番
- 電話番号
です。
検針票を見ながら入力していけば難しくはないでしょう。
入力したら、「入力情報の確認」をクリックします。

内容に間違いがなければ「次へ進む」をクリックします。

支払いに使うクレジットカードの情報を入力する画面です。
利用可能なカードブランドは、
- VISA
- Master
- JCB
- AMEX
の4つです。
国内で発行されたクレジットカードで上記4銘柄のロゴが入っているカードであれば使えます。
ダイナース、銀聯は使えませんのでご注意ください。
入力情報は、
- カード番号
- 有効期限
- 氏名(半角ローマ字)
- セキュリティコード
の4つです。
セキュリティコードは、カード裏面の署名欄付近に印字されている3桁か4桁の数字です。
アメックスのみ表面に印字されていますのでご注意ください。
情報を入力したら「入力内容を確定する」をクリックします。

これで申し込みは完了です。
申込み完了のメールが届きますので確認してみましょう。
数日後に切替の日付をお知らせしてくれるメールが届きますのでご確認ください。
その日付が来たら、晴れて電気代圧縮生活のスタートです。
あしたでんきに乗り換えて電気代削減のまとめ
- 新電力後発の「あしたでんき」は実は東京電力のグループ会社。
- 後発のため、対応していないエリアもある(北海道、北陸、四国など)。
- 標準プランなら基本料0円、料金は使った分だけ。
- 契約期間は1年だが途中解約でのペナルティはない。
- そこそこ電気を使う家庭であれば年間1万円以上の削減も十分可能。
- 逆に契約アンペアが10~20Aであまり電気を使わない人は高くなることもある。
- 支払いはクレジットカード決済(VISA、Master、JCB、AMEX)のみ。
- 出張修理サービスなどはないので修理は有償。
- 申込みは場合WEBで完結する。
- 切替中も電気が止まることはない。
- 旧電力会社、大家さんなどへの連絡は不要。
- 特殊な場合を除き、メーター交換の立会も不要。
メリットは青、デメリットは赤で表示しています。
個人的には、携帯電話代と同様に電気代は割と大きな割合を占める固定費なのは確かなので、乗り換えるのは早ければ早いほどいいと思っています。
WEBでの手続が苦手な方は少し面倒に感じるかもしれませんが、手続さえ終えてしまえばその後は特に面倒な作業はありません。
労せず電気代を削減できるチャンスですので、怖がらずに乗り換えてしまうことをおすすめしますよ!
※こういった感じの記事でした。
繰り返しますが22年6月で電力供給を終了し、新規も受け付けていませんのでご注意下さい。
以上です!
