2023年6月にCFP資格審査試験を2科目受けてきました。
20年前に4科目を取得し、残る2科目は「タックスプランニング」と「相続・事業承継」です。
自己採点を終えて相続は絶望していましたが、なんとボーダーがわざわざ私のところまで下りてくるという奇跡が起こりギリギリ合格することができました。
とりわけ今回の相続の問題は難易度が高かったようで、試験直後のTwitterでは難易度に対する怨嗟の声で溢れていました。
今回はそんな相続の問題の中で私が「いじわるだなー」と思った問題を吊し上げて愚痴っていこうと思います。
1問目から雰囲気勢を確実に仕留めに来る問題が…。
今回の試験では、過去問だけを回して対策してきた人を狙いうちするような問題が多用されていたという感想を持ちました。
その中でもまず最初の問題がかなり嫌な問題でしたね。
概要をざっくり説明すると、
- 被相続人には存命の配偶者がおり子はいない。
- 両親ともにすでに他界。
- なので相続人は兄弟と配偶者。
- 兄弟の一人は父親とその前妻の子(半血兄弟)。
- その半血兄弟は被相続人の親と養子縁組をしている。
これは過去問(精選問題集)には全く出てこなかった問題です。
1問目に持ってくるあたり問題作成者はかなり性格が悪いと予想します。
これで過去問周回組の大半は心が折れたんじゃないでしょうか?
もちろん私もポッキリ行かれました。許さん。
そして設問1は、
- この半血兄弟の法定相続分はいくら?
という問題でした。
おそらくこれは「半血兄弟の法定相続分は全血兄弟の1/2」というワードをなんとなく覚えているだけの人をふるい落とす問題でしょう。
(※実際は被相続人の親と養子縁組をしているので「全血兄弟と同じ」というのが正解でした)
私は養子縁組の項目を見逃さなかったので、
と思って回答しようとしたところたまたまそれが選択肢になく、雰囲気で全血兄弟と同じという答えを選んだため無事正解することができていました。
そしてここからが本題、次の問題は、
- 遺言では妻の取り分が遺留分より少ないけど、妻は他の相続人にいくら請求できる?
という問題。
これを解くには妻の遺留分をちゃんと把握していないといけないのですが、これがかなりひねくれていて私は見事に引っかかって不正解となってしまいました。
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ぼんやり覚えていると遺留分は引っ掛けられる。
遺留分に関しては大体の受験生が、
- 遺留分は法定相続分の1/2。
- ただし兄弟姉妹には遺留分はない。
といった感じで覚えているのではないでしょうか?
というか大体のテキストや問題解説にはこんな感じで書かれています。
事実私もこの覚え方をしてしっかり2問目を間違いに誘導されてしまいました。
しかし上記の2つのうち、「遺留分は法定相続分の1/2」というのは兄弟姉妹が相続人になったときは完全に成り立たなくなってしまいます。
というのも、あまりテキストに書かれることのない遺留分の大前提は
「配偶者か子がいる場合は遺産総額の半分が遺留分全体になる」
ということだからです。
兄弟姉妹が相続人となる場合において私の犯した間違いは、その前提を知らずに迷った挙げ句妻の遺留分を法定相続分から計算してしまったことです。
つまりこの場合、
- 妻の法定相続分は3/4(兄弟姉妹は1/4)。
- それに1/2をかけて3/8が妻の遺留分。←ここで間違い
- 兄弟姉妹の遺留分はゼロ。
として問題を解いていたことになります。
しかし上で述べた大前提は、妻がいるため1/2が遺留分全体ということですからこれはもちろん間違い、そして妻の遺留分を3/8として計算して出る請求可能金額はしっかりとトラップとして選択肢に用意されていました。
正しい解き方としては、
- 配偶者がいるので遺留分は遺産総額の1/2。
- それを権利者で分割(基本的には法定相続分の割合)
- ただし兄弟姉妹は遺留分ゼロ
1番の「妻がいるので遺産総額の半分が遺留分」というのは大前提で揺るがない(減殺請求をするかしないかは別の話)ので、兄弟姉妹が相続人となっている場合は、
遺産総額の1/2がまるごと妻の遺留分になる
ことになります。
この問題を解けるかどうかのボーダーはきちんとこの前提を知っているかどうかでした。
過去問の結果に一喜一憂していた雰囲気勢を1問目2問目できっち落としに来ているということは試験中の段階で痛感させられました。
歳は取りたくないよねぇ…。
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兄弟姉妹が相続人になるときの遺留分まとめ。
- 被相続人に子または配偶者がいる場合の遺留分は全体の1/2。
- 兄弟姉妹に遺留分はないが、配偶者がいる場合は遺留分が削られるわけではない。
- 子も配偶者もおらず直系尊属が相続人となる場合は遺留分は全体の1/3。
- 子も配偶者もおらず兄弟姉妹が相続人となる場合は遺留分はゼロ。
- 配偶者がいて直系尊属が相続人となる場合の遺留分は配偶者1/3、直系尊属1/6。
- 配偶者がいて兄弟姉妹が相続人となる場合の遺留分は配偶者1/2、兄弟姉妹ゼロ。
- 兄弟姉妹に与えられない遺留分を配偶者が総取りするイメージ。
- 「遺留分は法定相続分の半分だが兄弟姉妹には遺留分なし」という覚え方は非常に危険。
私の持っていた問題集やテキストにはこのパターンの解説は載っていなかったので、「法定相続分の半分」という曖昧な覚え方をしていた人はほとんどここで引っかかってしまったのではないかと思います。
私自身こうやって深掘りせずに表面だけを覚えていたことでこの問題でポッキリ心を折られてしまいました。
このパターンの問題はこの先の問題にも出てくるかもしれませんので、雰囲気で覚えずにしっかりと把握しておくことをおすすめしますよ。
以上です!
