以前、「手数料最大無料!」を謳うREDS(不動産流通システム)という不動産屋さんで実際に家を買ってみたという記事を上げました。
人が家を買う場合においてはとてもいい会社でしたが、では売る場合はどうなのかということが気になったのでそちらを考えてみました。
実際に家を売ったことがあるわけではないので、至らない部分があるかもしれませんがその点はご了承下さいね。
Contents
REDSの基本的な特徴について
REDSのメリット
- 手数料が無料または割安(相手側が業者の場合は無料のケースが多く、個人の場合は物件価格によって上限価格の最大半額)
- 営業担当者がゴリ押しせず、物件のデメリットもしっかり説明する。
- 営業担当は必ず宅建資格を持っている。
- 原則両手仲介をしないのでこちら側の立場で動いてくれる。
- 物件の囲い込みを行わない。
REDSのデメリット
- 社用車がないので基本現地集合。
- 営業エリアが限られている。
- 他社が物件の囲い込みを行うことに対しては無力。
- 担当に当たり外れはある(ただし担当変更は可能)。
簡単にREDSの良し悪しを羅列しましたが、詳細については前回のREDS記事をぜひご参照下さい。
両手仲介や囲い込みといったワードについても軽く説明していますよ。
総じて、「物件選びの主導権を押しの強い営業マンに握られたくない」という顧客にとっては非常に頼りになる会社です。
逆に「何でもいいから理想の物件を目の前に持ってきてよ!」という主体性のない顧客にとっては頼りない会社とも言えます。
仲介手数料が割安または無料になるカラクリのおさらい
REDSの仲介手数料が最大半額になるのは何故?
これは一言で言ってしまうと、「最大半額にしてもやっていけるようなシステムだから」ということに尽きます。
デメリットで挙げた「社用車を持たない」というのもその一つです。
他にも「路面店舗を出さず家賃の安い2階以上に事務所を出す」とか「契約書類のファイルがショボい(営業マンのブログより)」など、色んなところでコストを切り詰めていたりします。
仲介手数料を上限満額取る不動産会社のように「顧客を王様扱いして見栄えにお金をかける」といったことを全て切り捨てているわけですね。
言ってしまえばシンプルな経費節減で薄利多売を狙った営業スタイルだから仲介手数料を安くできるというだけの話です。
REDSの仲介手数料が無料になる場合があるのは?
仲介手数料が割安になることに関してはシンプルな営業努力と営業方針の違いということで納得はできますが、一方の仲介手数料無料というのはどういうカラクリなのでしょうか?
もちろんREDSも営利企業なので全ての仲介手数料がゼロではどうしようもありません。
ですのでこちら側の手数料が0円となるためには条件があります。
その条件は、
取引相手が業者であること
ということです。
というのも、個人が不動産取引を行う場合、仲介手数料を決めるのは仲介する不動産会社です。
大抵の不動産屋は上限の「物件価格の3.3%+66,000円」と決めています。
しかし売り主が販売業者や不動産業者である場合、主に仲介手数料を設定するのは売主側となります。不動産買取業者が買い主となる場合も同様です。
そしてその金額は「概ね上限金額」となっていることが多いです(売り主によりますが)。
そして業者とこちらの間に入っている仲介業者はREDSだけとなり、形式上両手仲介となります(メリットの項で「原則両手仲介をしない」書いたのはこの為です)。
そうなるとこちらから仲介手数料を取らずとも、相手側の業者から上限金額の半額以上の手数料が入ってくることになりますので、こちら側から手数料を取らなくてもそれなりの報酬を得ることができるんですね。
通常の不動産業者だと「両手仲介で報酬2倍!」と小躍りするところなのですが、REDSでは敢えて個人側から手数料を取らずに「手数料無料」と広告することで集客に利用している、というカラクリです。
ローン手数料とか取次手数料とかも一切払ってないよ。
ですので「無料」について怪しんでいる方もこの辺は安心してもらって構いません。
業者には条件に合った別の客連れてくればいいだけの話だしな。
REDSで家を売却することについての考察
売却時に手数料無料を期待しないほうがいい
さてここからは、実際にREDSで家を売却する場合について掘り下げていきます。
まずはタイトルで書いてしまいましたが、「REDSで家を売る場合は手数料無料を期待してはいけない」ということです。
確かに業者相手に売ることができれば仲介手数料は無料になるのですが、よほどのことがない限り業者がこちらの希望価格とか多少の値引きで買ってくれることはありません。
売り主であるこちらの手取りが多くなるパターンを並べてみます。
- 業者が満額で買ってくれる → 100%手取り
- 個人が満額で買ってくれる → 約98%手取り(仲介手数料分を控除)
- 値引きして業者が買ってくれる → 100%-値引き分 が手取り
- 値引きして個人が買ってくれる → 98%-値引き分 が手取り
- 業者の言い値で売らされる → 相場の7割程度が手取り
もちろん①で売れるのが最高なのですが、不動産を買いたいという業者が周辺相場の100%で仕入れてしまっては利益など出せるわけはありませんよね?
そして個人と違って利益率もシビアなので「多少の値引きで背中を押されて購入を決断」ということも起こり得ないので③も現実的ではありません。
となると、業者が個人の不動産を買うという決断をするのは相場よりもそれなりに安い価格のときのみ、ということになります。
それが概ね周辺相場の7割くらいが一般的と言われています(ネット情報)。
数千万円という単位で取引される不動産の3割も引かれてしまっては、いくら仲介手数料が無料になろうが取り戻せることはありません。
ですので、売るときの仲介手数料が無料になるケースというのは既に損失が出ているのであって、仲介手数料無料を狙って不動産を売る意味はないに等しいと思って構いません。
業者に不動産を売ることにメリットが無いわけではありません。一応、
- 基本即決するので現金化が速い
- 瑕疵担保責任を負わなくていい
というメリットがあり、売り急いでいる人や建物の不具合などで面倒は御免という方にとっては適した場合があります。
ただ金銭的なメリットはほぼないので当記事では掘り下げません。
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仲介手数料以外でのREDSのメリットは?
上では「仲介手数料が無料になるケースは売り主にとって得というわけではない」という説明をしました。
まあ最大半額の割安になるという意味ではそれでもお得には違いなのですが、REDSで不動産を売却する最大のメリットは他のところにあります。それは
REDSでは物件の囲い込みを行わず、両手仲介も狙わない
ということです。
通常の不動産業者は売り主から売却仲介の依頼を受けた際、まずは買い主を自社で探す事を考えます。
買い主を自社で見つけることによって両手仲介となり、仲介手数料が2箇所から受け取ることができるためです。
他社からの買い主アプローチをシャットアウトする囲い込みは本来違法行為なのですが、囲い込みの裏を取る手段がないため未だに横行しているのが現状です。
もちろん囲い込みを行う悪質な業者ばかりではありませんが、営業判断によって自分で見つけた買い主を優先して案内することは普通に行われているわけです。
1週間までは自分の支店だけ
1ヶ月までは自社だけ
それ以降にやっと他社に開放
みたいな囲い込みルールが決まっているところもあるという話を聞いたことがあります(ネット情報のため真偽は不明)
売り主と契約した仲介業者は「レインズ」という不動産情報検索ソフトに物件を登録します(一般媒介契約を除く)。
レインズはほぼすべての不動産業者が閲覧できるデータベースで、これに掲載することによって他社が買い主に物件を紹介することができます。
ここでパターンごとに比較してみます。
- 囲い込む業者 → 買い主候補を見つけるのは自社のみ
- 囲い込まない業者 → 全国の不動産屋が買い主候補を見つけてくる
売り主にとって高く物件が売れそうなのはどちらでしょうか?
考えるまでもなく後者でしょう。
つまり「囲い込み」という行為は不動産業者だけが一方的に得をする、売り主に対しての背信行為に他なりません。
その点でREDSは買主側の仲介業者になったときに囲い込みの被害を一方的に受ける立場なので、囲い込み自体を親の仇のように憎んでいます。
さらにREDSでは原則両手仲介を行わない内規が存在するため、当然囲い込みを行うことができません。
ですので囲い込みを行わないことが確定しているREDSでは全国の不動産業者(厳密にはREDSを除く全不動産業者)が買い主候補を見つけてくる構図になります。
ですので、物件に対し適正な売出し価格を設定している限り、内覧依頼や問い合わせすらなく放置されるということはないと思って構いません。
極端な話、「囲い込みが行われない限りはどこの不動産会社に仲介を依頼しても買い手の集まり具合は変わらない」ということなのですが、依頼した業者が囲い込みをするのかどうかは外部から見て判断できないので、システム的に囲い込みができないREDSの強みはそれが確定しているというところなのではと思います。
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REDSで家を売ることについての考察まとめ
- 仲介手数料は他社より安いのは確か。最大半額。
- ただし無料になるケースはそもそも損しているので過信は禁物。
- 最大のメリットは囲い込みの被害に遭わないこと。
- 売り側として独自の大きなデメリットはなさそう。
こんな感じです。
REDSとしては「手数料最大無料」を一番のメリットとして宣伝していますが、そもそも手数料無料になる条件が揃った時点で家が買い叩かれているということなので、手数料無料を期待してREDSに依頼すると「何だ結局手数料かかるのか…。」という結果になるのでここの過信は禁物です。
ただし、相場より安くなってもいいので瑕疵担保責任などを気にせず早く現金化したいといった場合には手数料無料を期待してREDSに依頼することに問題はありません。
また、相対的に物件価格が割高になってしまった場合には値下げの相談に応じたりはしますが、両手仲介のために値下げをゴリゴリ迫ってくるということはないため、REDSに売却の仲介依頼をすることは悪くない手だと思います。無料にならなくても割安ですしね。
私は今の家を買う時しか仲介依頼をしておらず、売り主として依頼をしたことはありませんが、私が接した限りでは人に勧めても差し支えない優良業者だと思っています。
下におまけとして、成約で1万円分の商品券がもらえる方法を記載しておきますので、家を売りたい方(買いたい方も)はそちらを利用してちょっとしたお小遣いをゲットしていただければと思いますよ。
ちなみにですが、どんな不動産業者であっても担当の当たり外れはあります。
REDSでは担当者と合わないと感じたらWEB上で担当変更を依頼することができますので、そちらも併せて利用すれば後悔しない不動産売買の一助になるかと思いますよ。
以上です!
おまけ:お得にREDSを利用する方法。
こちらは前回の記事で書いた「成約で1万円分の商品券がもらえる手順」を書いたおまけ項目です。
本編と関係はありませんが、少しでもお得に家を売りたい方はぜひご参照下さい。
仲介手数料無料または最大半額というREDSですが、もしこの記事を読んで「REDSで家を売ることを検討してみよう」という方がいましたらもう少しお得に利用する方法があります。
REDSには紹介制度というものがあり、実際にREDSを利用した人からの紹介を受けてREDSで成約すると1万円分の商品券がもらえます。
そのやり方は、REDSへの申し込みの際に記入するアンケート欄で「紹介」にチェックを入れ、シリアル番号記入欄に「21002158000034」をコピペするだけです。
これで私から紹介されたということなります。
成約時に1万円受け取る手順。
まずはREDSのホームページへ。
下の方に行くと「売却相談・無料査定フォーム」という項目がありますのでそこから問い合わせをします。
その下で顧客情報を入力していきます。
REDS他の不動産屋とは違って電話番号を入力する必要がありません。
不必要なメール攻勢などもありませんが、それでも不安という方は普段遣いではないメールアドレス(最悪捨てアド)を入力しておくと安心です。
電話での連絡を希望する方などは、質問記入欄にでも記載しておけば担当さんの方でそちらに連絡してくれると思います。
顧客情報の入力が終わったら、その下の「当社を何で知りましたか?」の欄で「紹介」のチェックボックスにチェックを入れます。
するとその下に「シリアル番号または紹介者名を」という欄が出現しますので、そこにシリアル番号 21002158000034 を入力します。
結構長いので上の数字をコピー&ペーストすると簡単です。
あとは個人情報保護方針について目を通して同意すればOKです。
上記の手順で問合せを行い、REDSを利用して売却依頼をして下さい。
その上で売買契約を締結、物件の引き渡しまで無事済ませれば商品券が贈呈されます。
問い合わせだけでもらえるわけではありませんのでご注意下さい。
まあ何千万単位のお金が動く物件売買において1万円というのは微々たるものですが、一手間でお小遣いがもらえると思って利用していただければ幸いでございますよ。
ちなみに上記のシリアル番号は単なるアフィリエイトの番号ではなく、実際にREDSをを通して売買を行った個人だけに発行される番号です。
ですので私が無責任に適当にREDSを勧めているわけではないということをご理解下さい。
良くなかった会社を無理くり良く書いてる可能性は?
成約しなくてもアフィリンク貼れる不動産屋なんかいくらでもあるんだよ?
長くなりましたが、私個人の実体験ではREDSはかなりオススメの不動産業者ですので、首都圏で住宅購入を考えている方は依頼してみる価値はあると思いますよ。
以上です!